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自作小説・自作ポエム

2016年12月 9日 (金)

出会いと別れ─春   弍・第一章「卒業記念プロジェクト」一

シーン一 学級会

「じゃあ卒業記念プロジェクトは『校庭の隅に手作りの小屋を作りその中に思い出の品を入れる』でいいな?」
教室にいるみんなが元気に返事をする。
今は、二学期最後の学級会。
中学校を卒業する記念に何かを学校に残す、ということを話し合っていた。
来週からは期末テストだからもう通常の授業があるのは残り数日になった。
帰宅途中で友達の平城 奈々 が
「よし!私も卒業記念プロジェクトを実行するぞ!」
といきなり私の隣で話し出す。
「─大好きな和洋に三学期の終業式で告るぞ!」
…本当にうまくいくのかどうなのか…。
でも、私も告りたい相手はいるんだよなぁ〜。
でも、どうせ無理だし…。
いつの間にか奈々と別れる十字路に来ていた。
奈々と別れ、帰路につく。
家に帰った私は試験勉強を始めた。
続く

2016年11月27日 (日)

出会いと別れ─春  壱・プロローグ

桜が咲き始めている。
私は窓から見ていた。
私の名前は白岩 萌。
中学三年で受験も終わり合格発表も終わったことで私も他の皆もホッとしている。
でも、心の奥ではきっと寂しいと思う。
あと、一ヶ月でこの中学校を離れ、友達とも離れるから。
しかし、皆はそんなことを口に出したりしない。
それは言うのが辛いから、聞くのが辛いから。
それが分かっている先生─岡溝 龍太先生─も普通に授業を進めていく。
でも先生も辛い。
私には、好きな人がいる。
でも、なかなか思いを伝えることはできなかった。
そして、私は告白するための作戦を実行することにした。

気が付くと桜を見ている私の目から涙が溢れていた。

2016年11月17日 (木)

儚い夢の子供    エンディング

エンディング

あれから一週間が過ぎた。
あの事件のことはまったく報道されなくなった。
若松さんももとのように休日にはバイクに乗って僕の家に来たり、いろんなところに行って楽しんでいるようだ。
そういえば最近若松さんがデジカメを買ったと言っていた。
どんな写真が送られてくるか楽しみだ。
そして由衣はついに自分で小説を書くようになった。
由衣の書いた短編小説を読むと、自分もこんな感じだったなぁと思って懐かしくなる。
そしてどんどん上達しているから、そのうち追い越されるんじゃないかという不安に襲われる。
犯人二人は刑務所に入れられているそうだ。

おまけ「夢野龍太郎と高宮令助のお笑い?」

夢野「いやぁ疲れたなぁ〜。」
高宮「そりゃぁ、そうでしょうなぁ〜。私なんか一回も出番ありませんから、暇で暇で…」
夢野「だったら頼んであげましょうか?」
高宮「えっ!?作家の音槌さんに!?」
夢野「当たり前じゃないですか。他に誰に頼むというんです?」
高宮「あっ、そ、そりゃどうも」
夢野「音槌さ〜ん!」
ボトッ!グチャッ!
音槌・高宮「う〜ん…」
夢野「大丈夫ですか〜?」
音槌・高宮「もうちょい心配せんのか!」
夢野「こんだけしゃべれるなら大丈夫ですね」
音槌・高宮「話を聞かんかい!」
音槌「夢野さん…このシリーズやめますよ…」
夢野「わー!わーかったからそれはやめてぇ〜」
音槌「で?高宮さん。本日のご相談は?」
高宮「いやぁ〜相談じゃなくってお願いなんですよ〜」
音槌「どんな相談です?」
高宮「出演機会とギャラを欲しいのですが…」
音槌「いいですよ〜じゃあ、はい!百円札です。」
高宮「あの…百円札って━━」
音槌「質屋で売ってください。そこそこの価値ですよ。多分ね。」
高宮「あの…出演機会って…━━」
音槌「与えているじゃないか。」
高宮「出た記憶がないのですが…」
音槌「今、出てるじゃないか」
高宮「あ、はい…分かりました…。(だめだ、この人を相手にしてはいけない…)」
夢野「はい、そこまでで〜す。」
音槌・高宮「なに、勝手なこといってんだ!」
夢野「ひゃぁ〜。すいません〜。では〜。」
音槌「逃げましたね」
高宮「そうですね」
音槌・高宮「追いかけましょう!」

終わり

あとがき

合計7000文字を二日間で書き上げました!
我ながら、よくやった!゚+.ヽ(≧▽≦)ノ.+゚

では!

2016年11月16日 (水)

儚い夢の子供           本編

第一章 引っ越し準備

シーン1

「本棚に入りきれてないな…」
本棚を見上げてそうつぶやいた。
僕の隣にいる奥さんも一緒に
ため息をついている…。
「そろそろ、引っ越します?」
奥さんが聞いてきた。
「まあ、そうだな。夕食のときにでも由衣達に話してみるか。」
そういいながらインターネット用のノートパソコンで土地の情報を集める。
由衣達、というのは僕らの三つ子の子供だ。
長女から、由衣、由香、由美、という名前をつけている。
三つ子だから三面鏡を見ているかのようにそっくりだ。
親である僕もたまに間違えるくらいだ。
話を戻そう。
そして、また聞く。
「買うより建てた方がいいだろ?幸い僕達に金はある。」
「まあ、そうですね。あなたに任せます。」
奥さんはそう言って、部屋を出た。
「おっ。」
僕は声をあげた。
「三川市波多野18ー3…良さそうだな。」
三川市は三川県の県庁所在地だ。
五国地方にある県は五つ。
昔は、郡山県があったが向山県と合併し郡向県となった。
そして平成大合併でたくさんの町が消えて大きな市となった。
三川県にある市町は三つ。
昔は合計九つあったそうだが合併で消えてしまった。
三川市波多野も昔は一つの町だった。
しかし隣町は県庁所在地。
どうしても人はそっちへ行ってしまう。
波多野町は農業の町となった。
そのため、空き地はたくさんある。
町の西側は山も多いため自然豊かだ。
夕食のときに、ここの場所のことを話すことにした。
そして原稿を書き始めた。
しかし、そう長くは書けなかった。
それは、土地を調べ終わったころには日が暮れていたからだ。
原稿を書き始めてすぐ、下から
「お父さぁ〜ん、ご飯だよぉ〜」
という声が聞こえてきたからだ。
僕は
「今、行くよ〜」
と答えて書きかけの原稿を保存しパソコンの電源を切って下へ降りた。

シーン2

下では家族全員が集まっていた。
いただきます、をしてから僕は切り出した。
「なぁ、由衣達に一つ相談があるんだが」
そう言ったら由衣達はご飯を食べる手を止めて、聞いてきた。
「なに?相談って」
「相談?」
「なに?」
三人いると同じことを三度も聞かれることがたまにある。
答えるのはもちろん一回だが。
そして、僕は話し始めた。
「引っ越しをしようと思う。」
「え〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!」
三重奏で叫ばれると耳が痛いが、我慢して続けるか…
「いやぁ、この家も本ばっかりでゆったりくつろげる場所が少ないだろ。だからさぁ新しく大きな家を建てようかと思ってね。もうどこにするか見当はつけてるんだよ」
「えっ?お父さん、その場所はこっから━━」
その質問は予想していた!
そう思って先を続ける。
「━━近いよ。同じ三川県だしね。」
そう答えると
「そっかぁ〜、なら良かった。」
と安堵の表情を見せた。
「じゃあ、引っ越しをしても━━。」
「いいよ!」
僕が聞こうとすると、途中で答えた。
というより、三重奏で叫んだ。
耳が痛い…。
まあ、とりあえず良かった。
生活がとっても楽になるだろう。
じゃあ、まずは土地を買って…設計をしてもらって…家を建てて…荷物を運んで…。
そう考えていると、いつのまにか、お皿のしいたけが山盛りになっていた。
間違いなく由香の仕業だ。
由香はしいたけが大っ嫌いだから。
ついでに言うと由衣と由美は嫌いな食べ物はない。
さらに言うと、由衣はしいたけが大好きだ。
まったく、やれやれ…
すると僕は突然いい考えを思いついた。
今度の家は山にあるから、そこでしいたけを栽培すればいい!
という考えだ。
こっそり、奥さんに話してみると、
「ふふふ。おもしろいじゃないですか。でも、由香に恨まれそうですね。」
冗談なのか、本気なのか分からないような言い方をした。

シーン3

引っ越しを計画してから3ヶ月後。
由衣達の学校は夏休みに入った。
学校の転校手続きも終わった。
家の方もついに完成し、本や家具を運び始めた。
一番、多いのは本だ。
段ボール無限大の数がある。
いきなり自分の手が止まる。
ん?待てよ…。
儚い夢の館がつくられてから、このぐらいの量の本を持ち込んでいたな…。
そう考えると夏なのに寒気がしてきたのであわてて作業を続けた。
本を段ボールに入れると箱の底が破けそうだ。
それを破かないようにして引っ越しやさんのトラックに積み込むのはなかなか至難の技だ。
何回底が破けただろうか。
そのたびに、底をガムテープで補強して…。
だけど、とりあえず本が積み込めて良かった。
と、そのとき文芸社第二児童文学編集部部長で僕の担当である若松さんがバイクに乗ってやってきた。
「やあ、夢野さん。引っ越しするなら言ってくださいよ。それともこの機に雲隠れするつもりだったんですか?」
あわてて首を振った僕は仕方なく引っ越しする場所を伝える。
「えーっと。三川市波多野18ー3ですね。分かりました。では、アディオス!」
場所を聞くとすぐに走り出していった。
…なんのためにここに来たんだか…
そして僕は違和感に気づいた。
妙に静かだ。
トラックの音も由衣達の声も聞こえない…
車もない!
どうやら若松さんと話している短い間にトラックも車も行ってしまったようだ。
うわ…同じ三川県といっても距離があるぞ…。
すると、若松さんがやってきた。
「仕方がないですね〜。乗せてあげましょう。」
と言われながら僕は乗った。
本当は乗りたくないんだが今回は仕方ない。
いきなりバイクは出発する。
そしてものすごいスピードで走っていく。
若松さんの後ろで悲鳴をあげる僕。
脳内に葬式のビジョンが映る。
その瞬間僕は気絶した。
気がつくと新居についていた。
一生懸命、引っ越しやさんが段ボールを運んでいる。
あわてて僕も手伝いにいく。
なにかを蹴ったような気がするがそこは置いといて。
わぎゃあ!
破けた段ボールから落ちたハードカバーの分厚い本が足を直撃!
みるみるうちに腫れていく。
やばいな、そう思ったとき同じように青く腫れている人の顔が目の前にあった。
たぶん若松さんだろう。
なにしろ、顔が腫れていて元の顔が分からないから。
若松さんのまわりには殺気がただよっている。
もしやなにかを蹴ったというのは…
そこまで考えた僕は走り出した。
後ろには青く腫れた顔。
しかし、足をけがしていたため、すぐに捕まった。
あ、足がぁ〜
そして僕と若松さんは奥さんによって病院に放り込まれた。

第二章 事件

シーン1

2日後、足を固定されたまま家に戻ってきた。
奥さんがかなりやってくれたみたいだ。
新聞の、超地域欄を読んでいると、ある記事が目に飛びこんできた。
「文芸社第二児童文学編集部部長、まさかの辞職!?」
おお〜さすが「超地域欄」だ。
こんな会社の部長の辞職情報まで載っているとは…
っていうか、これ若松さんのことなのか?
でも、なぜなんだ?
その理由はなにも書かれていない。
う〜ん…分からない。
そして、次の日の超地域欄で真相?が明かになった。
その記事にはこう書かれていた。
「文芸社第二児童文学編集部部長である若松宏也氏が辞表を出したことが関係者への取材で分かった。
しかし、今朝も若松氏はいつもどおり出勤し、辞表のことを聞くと、『辞表などは出すつもりはありませんけど?』とコメントした。
警察は何者かが若松氏になりすまし、辞表を出したとみて捜査を始めている。
若松氏は、29歳の若さで第二児童文学編集部部長になり、若手人気作家の夢野龍太郎氏の担当であった。━━」
記事を読んだ僕は二つの点で驚いた。
一つ目は今朝も出勤し辞表を出したことを知らないことだ。
二つ目は警察の対応だ。
普通、これだけの騒ぎでそんなすぐに警察が関わることはほとんどないはずだ。
これはなんらかの前例があったからではないだろうか。
そう思った僕は、知り合いの青海警部に連絡をとった。
しかし、つながらない。
まいったな…
そう思ったとき携帯電話の着信音が鳴った。
画面には090********と表示されている。
誰だろうと思いながら出てみると、文芸社の児童文学局長の高島さんだった。
電話は、若松さんから連絡がないか聞いてくるものだった。
なにも連絡が来ていない僕はNOと答えた。
電話を切った瞬間また着信音が鳴った。
画面には、「若松さん」の文字。
あわてて、電話を出た僕の耳に飛び込んできたのは、これまでで聞いたことのないような暗い声だった。
まあ、誰だってなりすまされたら嫌な気持ちにしかならないだろうな…
しかし、若松さんは僕の声を聞いて安心したのか少しばかり元気な声になった。

シーン2

電話を切ってもう一度青海警部にかけるとようやくつながった。
青海警部にしつこく聞くと、近くの喫茶店で話を聞けることになった。
あわてて着替える。(いつも部屋着なのだ。)
喫茶店に着くともう青海警部は来ていた。
まだ、朝食をとっていなかった僕は390円のモーニングを注文する。
警部はだまってブラックコーヒーを飲んでいる。
モーニングが届いて僕がコーヒーを一口すすったとき警部が口を開いた。
「実はな…夢野さんの言う通りだ。前例がしかもとっても悲しい前例があったんだよ。
それは、私がまだ若くて走り回っているような刑事だったころの事件なんだが、僕の兄のような警部がいたんだ。その人がそのなりすまし事件を解決しようとしたんだ。でも、犯人は分からずじまいだったんだ。
そして、私の兄のような存在だった警部が旅立ってしまってな。今年は警部の七回忌なんだ。
そんな時にこんな事件があった。私は、警部の代わりに犯人を捕まえて、良い報告をしたいんだよ。」
僕はその話を聞いて、虚しくなった。
青海警部の話を聞いて、事件がどんな結果を迎えたのか、なぜそのことを話さないかが良く分かったから。
そして青海警部の強い思いもよく分かったから。
僕は青海警部に協力したくなった。
そのことを言うと
「あんたは関係者だから、そして私の友達だから、協力したいのならNOとは言わないよ。」
と許可してくれた。
そして、警部は帰っていった。
僕も残りのモーニングをさっさと食べて、家に帰った。

シーン3

家についた僕はパソコンを起動させ、文書作成ドキュメントを開いた。
そして、名探偵の音槌さんになった気分で謎解きを始める。
しかし、すぐに手が止まる。
なにしろ、データが足りないのだ。
僕はあわててもう一台のパソコンを起動させ、文芸社について調べる。
すると若松さんの事件のコメント欄にこんな書き込みがあった。
「若松は知りすぎている。
 そして下の人間に慕われている。
 いずれ上層部に上がってくるであろう人物だ。
 しかし上層部に嫌われている。
 このままだと文芸社は二つに分裂するであろう。
 それを防ぐためにも、今回の件は正しい事件である。
名前:世界保健機関?(おかしら)」
きっと、これを書いた人物が犯人に違いない。
ということは、このペンネームを解読すれば…
世界保健機関の略称はwhoだ。
who?…ダレダロウ?…
なかなかふざけた名前だ。
ここまでは警察も分かっているだろう。
そして、これを書いた人物が文芸社の上層部であることも。
きっと今頃は若松さんに恨みをもつ者をリストアップしているに違いない。
ということは、それ以外でなにか分かることはないのか…
暗号になっている可能性もあるな…。
以下、暗号についての簡単な講義です。
そんくらい知ってるよ、という方は読み飛ばしてもらって結構です。

暗号の分類

古典的暗号……推理小説などで使われる暗号の総称。
 ┃    コンピューター上では使うことはほぼない。
 ┃    暗号の基本系といっていい存在。
 ┃
 ┣━換字式暗号…古典的暗号において大部分を占める暗号。
 ┃       平文を他の文字や符号に置き換える暗号をいう。
 ┃       一般的に二つで一つの文字を表すことが多い。
 ┃
 ┣━転置式暗号…アナグラムで知られる暗号。
 ┃      平文の順序を入れ替えることで暗号を作る。
 ┃
 ┣━分置式暗号…平文の間に別の文字を挟む暗号。
 ┃      他の暗号と混ぜて使うことが比較的多い。
 ┣━約束語…警察で使われるようなもの。
 ┃      現実(コンピューターを除く)で使われることが多い。
 ┃      一部の人にしか理解できない隠語。
 ┗━陰文式暗号…遠回しの表現。

現代暗号……コンピューター上で使われる暗号。
 ┃   高度なものなので、自力で解くのはたぶん無理。
 ┃
 ┣━秘密鍵暗号…暗号化と復号に同じ鍵を使う暗号。
 ┃      共通鍵暗号とも言う。
 ┃
 ┗━公開鍵暗号…暗号化と復号に違う鍵を使う暗号。
       デジタル署名などに利用されている。
       秘密鍵暗号に比べ、安全性が高い。

秘密鍵や公開鍵の可能性は低いな…。
なにしろ、暗号にする意味がないから。
ということは、古典的暗号の可能性が高いな。
しかし、意味はちゃんと通じるから…
ということは、文の最後の(おかしら)に意味があるのか…?
おかしら…
何人かのグループのおかしら?
最初?…
最初!
つまり最初の文字を抜き出せということだ!
すると…
「若そいしこそ」
という訳分からん文字になった。
ようやく形が見えてきた!
こうなると、アナグラムつまり転置式の可能性が高い。
しかし、どう試しても人の名前らしきものにはならない。
一番ありそうなのは若いそ いそこ、だ。
とりあえず、青海警部に連絡をとる。
そして、文芸社児童文学局にいる、怪しそうな人物の名前を教えてもらった。

容疑者1 南山 智 …文芸社児童文学局選考部部長。昔、若松とけんかしたうちの一人。            若松を強く妬んでいる。
容疑者2 祖鷲 百合…文芸社児童文学局第二児童文学編集部副部長。部長になるため             に若松には文芸社を出ていってもらいたい。
容疑者3 戸宇田 磯子…文芸社児童文学局選考部副部長。南山とともに若松とけんかし              た。若松のことを嫌っている。

しかし、当たりはない。
磯子という名前は偶然…だろう。
その時由衣が部屋に入ってきた。
そして、僕が書いている暗号を見て一言。
「『若』っていう字は『わ』にしないと、最初の文字にならないよ。」
僕はその言葉を聞いて電流が走ったような心の痛みに襲われた。
そして由衣はこう言った。
「これさ、入れ替えたら、『そわし』ってのと、『いそこ』ってのができるよ。だから祖鷲百合さんと戸宇田磯子さんの共犯じゃないの?」
気がつくと、青海警部に電話をかけていた。
由衣の謎解きを話すと、急に電話が切れた。
一仕事終わった由衣と僕は、庭に出てビーチチェアに寝っころがった。

シーン4
夕方のワイドショーでなりすましの犯人が捕まったことを報道している。
犯人は若松さんをそうとう恨んでいたようだ。
若松さんはだいぶん復活した。
復活が早い人だ。
青海警部とはさらに仲良くなった。
由衣も良く部屋に来て小説の手助けをしてくれることが増えた。
由衣は小説家に向いているのかもしれない。

つづく・・・

2016年11月 7日 (月)

儚い夢の子供       オープニング

オープニング (自己紹介)

どうも皆さんお久しぶり&はじめまして!
はじめましての人にも分かるように自己紹介をしておきます。
はじめに、僕は作家の夢野龍太郎です。
デビュー8年目らしいんですが(作家というものはデビュー何年目、とかいうのを気にする暇がないんです。)そこそこ人気という噂があります。(作家というものは人気かどうか、以下略)
主に推理小説と児童文学を書いています。
次に僕の奥さんの夢野由羽。
三つ子をほぼ一人で育てた子育ての女神と呼べる存在です。
子育て関係については頭が上がりません。
次に子供たち。
長女から、由衣、由香、由美という名前です。
この三人は三つ子です。
この三人を育てた由羽さんは、由羽さま、と呼んでも良いでしょう。
さて、これで家族の紹介は終わり。
次は僕の作家業に関係する人物を紹介します。
まず、高宮令助さん。
日本推理協会の会長です。
背がとっても高くスタイルがとっても良いです。
とっても羨ましいですね。
次に、若松宏也さん。
文芸社という僕が本を出している会社の第二児童文学編集部の部長さんで、僕の担当でもあります。
29歳で部長、というのは羨ましいですね。
とりあえず、この二人は今回の話には出てきません。
たぶん出てきません。
出てこないと思います。
出てきて欲しくないです。
どうか出てきませんように…

つづく

2016年10月24日 (月)

儚い夢の館     第二部 儚い夢の館

あの夢を見た後、隣の空き地にはなにもなかった。
いや・・・一枚のメモは落ちていた。
メモには
「 儚い夢の館 水下県水上市山麓18ー5」
たった、それだけの短い文だった。
しかし僕にはその文がなにを表しているのかが分かった。
僕にこの場所へ来い、ということなのだろう。
よし、そうなったら、早く準備をしなければ。
僕は車で行くことにした。
かなり、長距離だから。
そして、車を走らせること三時間。
ようやく目的地付近に着いた。
目的地は板野山の麓だ。
僕は
「 もしかして、日本儚い夢を見せる会なのか?」
独り言をつぶやいた。
目的地に着いた。
やはり、日本儚い夢を見せる会本部だった。
入ってすぐには、会長の権限がずらーっと並んでいる。
中には、「 会長は会員の家に入ることができる」というものまであった。
館には、僕と同じ職業の人や、怪盗っぽい人、名探偵っぽい人達がいた。
前には人が立っている。
前にいる人がしゃべりだした。
「 皆様、こんにちは。私が日本儚い夢を見せる会の会長でございます。先日、皆様に見せた儚い夢はいかがでしたか?」
会場がざわめく。
そうか・・・。あれは会長が見せた夢だったのか・・・。
えっでも、夢を見せることなんて可能なのか?
そんな心を見透かしたかのように、会長は言った。
「 皆様、人に夢を見せることができるのか?と考え込んでいると思います。答えをいいましょう。イエスです。」
どうやってするんだ?
そう聞こうとしたが、その前に同じ質問をしたものがいた。
「 あの、それってどうやるんですか?」
「 分からんのなら、こいつに解いてもらおう。」
そう言って名探偵の音槌さんを連れてきた。
二人は前で何か言っている。
そして、名探偵の謎解きが始まった。
「 さて━━
夢を見せることは可能です。
どうすればいいのか説明しましょう。
まず、夢を見た人、Aさんが寝たら、会長がこっそり現れる。
次に、Aさんの耳元で、キーワードを言う。
つまり、催眠術なんです。
しかし、催眠術を使えるのはその人が寝ているとき、しかもレム睡眠の時、つまり体は寝ていても、脳は活発に動いているときしか使えません。
しかし、催眠術を使えば夢を見せることは可能です。」
謎解きは終わった。
短かったがよく分かった。
次回はこれをネタにさせてもらおう。
その時、質問する人がいた。
「 っていうことは、会長は不法侵入ですよね。通報しますよ。」
それに対して名探偵の音槌さんは答える。
「 あなた、会長の権限の紙、見ました?
『  会長は会員の家に入ることができる』という不思議な権限があるんですよ。」
その人はだまりこんだ。
それからは、もうドンチャン騒ぎだった。
僕は次から次へと取材をしていく。
気がつけばもう夜の十時を回っていた。
そろそろ、帰るか・・・
こんなに楽しかったのは久しぶりだったな・・・。
みんなにさっさっと挨拶をして、僕は帰路についた。
家に着くのは明日だな。
明日は家に着いたら寝て、それから原稿を書こう。
そんなことを考えながら家へと車を向けているのであった。

2016年10月14日 (金)

儚い夢の館   第一部 夢の中の夢

プロローグ

気がつくと僕は霧に包まれていた。
ぼんやりと人の姿が近づいてくる。
あれは・・・名探偵の音槌さんだ。
音槌さんは話しかけてきた。
「やあ、夢野さん」
そう、僕の名前は夢野 龍太郎。
儚い夢をたくさんの人に見てもらうために、これまで、物語を書いてきた。
音槌さんは、その作品に出てくる、名探偵役だ。
音槌さんは続ける。
「あなた、儚い夢を書きつづけてなにも思いませんか?僕は・・・怖いです。儚い夢が怖いです。だって、この世界は現実か、夢の中か、分からないじゃないですか」
「私も怖いさ。書いているとときどき、儚い夢から出れなくなるんじゃないかと思ってね。」
私も、思っていることを伝える。
「そうですよね・・・夢野さん・・・この世界は、現実ですか?それとも誰かの夢の中ですか?」
「そんなこと言われたって・・・二つの世界を区別するものはなにもないから、現実だと思えば現実だし、夢の中だと思えば夢の中じゃないのかい?」
「そう、二つの世界を区別するものはない・・・」
音槌さんの声が遠くから聞こえてくる。
そして、聞こえなくなり、姿も消えた・・・。
私も姿を消した・・・。

第一部 夢の中の夢

館に来た僕だったが、門はしっかり閉まっていて入れなかった。
インターホンを押しても返答はなく、僕は家へ帰った。
家へ帰ると、ちょうど郵便やさんがポストへ入れようとしていたので、郵便やさんから受け取った。
大体が勧誘のチラシだ。
しかし、その中にひときわ目立つ赤い封筒があった。
なんだろうと思って中を見ると・・・
「招待状
 夢野龍太郎様
明日、儚い夢の館、完成パーティーをとり行いたいと思います。
つきましては、これまでたくさんの儚い夢を生み出してきた夢野様にもご出席いただければ、と思っております。
パーティーには、怪盗や名探偵などの儚い夢の住人達が集まります。
ぜひ、明日の午後四時に儚い夢の館へお越しください。
住所はこちらです。
石島県山見村月立西38ー5
ご来館お待ちしております。」
こんな手紙が入っていた。
読みすすめていくと、そこにはあの館の住所が書かれていた。
僕は「興味」という名の入道雲がむくむく出てきた。
これは、いくしかない!
そう思った僕は大慌てでタキシードを買いに行った。
もちろん、パーティー用だ。
そして、夜は珍しく早く寝た。
明日のためにだ。

次の日、早起きをした僕は原稿を書き始めた。
涼しいからか、どんどん話が進んでいく。
そして、お昼になるころ、短編ができた。
こんなにスムーズに書けるのは何年ぶりだろうか。
そして昼食を食べた僕は近くの理髪店に行った。
その後は取材の準備。
本物の怪盗や名探偵に会えるのだから、取材は必須だ。
そして、午後三時半。
僕は儚い夢の館の前で警備員に招待状を見せた。
門が開く。
そして、中に入った。
玄関ホールはとても広く、そこがパーティーの会場だった。
もう、十人ほどが集まっている。
僕は一番後ろにいる、シルクハットにタキシードのいかにも怪盗なファッションの男性に名刺を渡して少し取材をした。
その男性は怪盗でありながら、普段はコンビニで働いているという不思議な人だった。
次は、いかにも名探偵なファッションの人に取材しよう、そう思ったとき四時になった。
そして、僕は不思議なことに気づいた。
あの招待状・・・差出人が書かれていなかった・・・。
なぜなんだ・・・?
単なる書き忘れか?
そう思いながら前を見ると、僕にそっくりな人が、前で話していた。
「皆様、はじめましてこの館の主で作家の夢野龍太郎です。」
あの男も僕?
怖くなった僕は館から出ようとした。
しかし警備員に止められる。
その警備員の顔も僕そっくりだった。
僕は我慢ができなくなり叫んだ。
その声で僕は目を覚ました。
どうやら準備をしながら寝ていたようだ。
その時、耳の中に響いてくる声が聞こえた。
「我は神。人間の全てをコントロールしているもの・・・フフフ」
これは、夢だよな・・・!
無理に納得する。
そもそも、神という名前が怪しい。
うん、夢だ・・・
私はくしゃみをした。
そして目を覚ました。
僕はまわりを見渡すとこう思った。
僕が今いる世界は現実なのか?
すると、僕は霧に包まれた。

 エピローグ

また、霧の中を名探偵の音槌さんが歩いてきた。
音槌さんは、すれ違いざまにこう言った。
「やはり、儚い夢というのは怖いですね・・・」

あとがき

どうも、作家志望です。
みなさんはどう思いますか?
現実と夢の境界はなんですか?

その違いは何でしょうかね・・・?

2016年10月11日 (火)

儚い夢の館  オープニング

オープニング

それは、三寒四温という言葉がよく似合う季節だった。
隣の空き地に、館のような建物が作られ始めたのだ。
その頃はホテルとか、そういうものだと思っていたのだが・・・
それにしては…こんなことを言ってはいけないが、外観が美しくない。
そしてその館はゴールデンウィークに完成した。
完成した翌日、館にダンボール無限大と、机二つと椅子二つとソファーが運び込まれた。
あのダンボールの中身は何なんだろう?
そう思った僕は、館に行ってみることにした。
その時から、僕は儚い夢の住人となっていたのだった。
そう・・・
「儚い夢」・・・
その言葉に、あなたはどんなイメージをもちますか?
今にも消えそうな夢。
赤い夢。
寂しい夢。・・・etc...
しかし、本当の「儚い夢」は人類が成長する過程で、
忘れていってしまうものなのだ。
しかし、その儚い夢を忘れずに生きているものたちがいる。
それは、名探偵や怪盗と呼ばれるものたちだ。
だが、名探偵と怪盗は、正反対の立場にいるはずだ。
名探偵、それはみんなが幸せになるように難事件を解決する。
怪盗、それは不可能な状況で目的のものを華麗に盗み出す。
この二つを生業とするものたちにも、共通点はある。
それは━━

儚い夢に住んでいる子供たちに、儚い夢を見せる

ということだ。
その館には、儚い夢の住人が集まっていた。
名探偵も怪盗も怪人も儚い夢を見るのが好きなあなたも・・・
そう、僕だけではなくあなたも、儚い夢の住人となっていたのである。

つづく・・・

2016年9月15日 (木)

名探偵音槌の事件簿1ー2 〜謎は解けた〜

「それで、事件というのは?」
僕は聞く。
すると、優羽ちゃんは
「あのね〜ドアが開かなくなったの〜」
と切り出した。
優羽ちゃんの話をまとめるとこうだ。
昨日、第一体育倉庫のドアが開かなくなった。
第一体育倉庫は古くにつくられ、今も木製の建物でがんばっている。
昨日の昼まで、雨が降っていて地面がぬかるんでいたのだが、足跡がないことは先生が確認している。
そして、夕方雨はやんでいたため、野球部が練習をすることになった。
道具を取り出そうとしたところ、ドアが開かず練習は中止になった。
「ありがとう。優羽ちゃん。謎は解けたよ。」
そういうと、優羽ちゃんははじけるような笑顔になって、
「やったー!」
とさけんだ。
「じゃあ、今から謎解きをするから、学校へ行こうか」
僕がさそうと、当然って顔で、
「当たり前でしょ。私がいないと音さんどうなることやら。」
と言われた。

学校についた。
先生たちを呼んできてもらい、学校の先生は、図書室に集まった。
ここからだと、第一体育倉庫がよく見える。
僕は話しだす。
「みなさん、お集まりいただきありがとうございます」
そういって、名刺をばらまく
「謎解きの前に、一つだけお願いがあります。この謎解きを聞いても、第一体育倉庫を取り壊さないでください。いいでしょうか?」
先生たちはうなずいた。
「それでは、はじめます」
「さて━━」

 つづく

2016年9月14日 (水)

名探偵音槌の事件簿1ー1 〜僕は名探偵〜

「僕は、名探偵音槌正史・・・」
そして、僕は目が覚めた。
そこは、ピカピカの洋館だった。
そう、僕はここで名探偵として、生活していた。
毎日、本ばかり読みながら、依頼が来たら、優羽ちゃんたちにせがまれて、謎解きをし・・・
その時、さびついたインターホンの音が鳴り響いた。
「おーい!音さん、いるー?」
続けて、元気な声。
この声は、優羽ちゃんだ。
私は返事をする。
「んー?いるよー。入ってきたらー?」
すると、優羽ちゃんは、洋館の中に飛び込んできた。
「音さーーーん。長い間眠ってたから、死んじゃったのかと思ったよー」
そう、あの出来事は夢の中の出来事なのだ。
「なにを言っているんだい?僕は名探偵音槌正史だよ。」
そういうと、優羽ちゃんは、盛大にため息をつくと、
「でも、音さんがいて、良かった。」
と、くちにした。
「どういうことだい?」
「だって、また事件が起きたんだもの。音さんがいないと、解決できないでしょ。」
そういわれても、疲れてるんだけどな・・・
そう言うと、いいじゃん!別に!
と言い返された。
「じゃあ、仕方がないな。事件っていうのは、どんな事件なんだい?」
そう切り出すと、
「やったー音さんが謎解きしてくれるー!」
そう言って、事件の事を話しだした

 つづく